柿の里は花盛りですッ!

2021年5月14日

柿儂人の鈴木です。

最近SNS等で柿の花の写真を投稿すると、「柿の花、初めて見ました。」という声が意外に多いことに気付きました。
柿の花は5月中旬に咲くものが多いのですが、なにぶん小さくて地味な花で、開花から数日で黄白色の花弁が落ちてしまいますので、気を付けていないと案外近所にある柿の花でも見過ごしてしまう方が多いのではないかと思います。

柿の花にもやはり雄花と雌花があるのですが、品種によっては雌花しか咲かないものもあります。このような品種に「早秋」「富有」があり、交配して種ができないと大きな果実になる前に自然に落ちてしまったり(生理落果)、果形が乱れて秀品率が劣ることもあるので、授粉用に雄花が咲く柿の木をわざわざ配置し、ミツバチの巣箱をおいて交配を促したりしています。当園の主力品種である次郎柿は雌花しか咲きませんが、交配しなくても生理落果は起きにくい品種なので、逆に種が入らないように雄花が咲く品種とはできる限り離れた場所で育てるような工夫をしております。

この時期は柿の蕾や花を間引く「摘蕾」「摘花」作業が急ピッチで行われております。なぜなら、花が小さな実になる頃には間引くのにハサミが必要となり、作業効率が格段に下がってしまうからです。また、5月下旬にかけて果実の細胞分裂が盛んにおこなわれますので、残す果実を大きくするためにもこの時期の作業は必須です。

そろそろ夏の暑さを思わせるような日もありますが、まだまだ心地よい風の吹く柿の里。コロナ禍でなかなか遠くへ外出もできませんが、近場にもリフレッシュできる場所がありますよ!