試練の季節がやってきた!

2021年6月15日

いよいよ梅雨本番!

まさか、まさかの5月中旬に梅雨入りした東海地方。柿の花が満開の時期に梅雨入りするとは、一体
だれが想像していたことでしょう?想定外の出来事で、やはり生育にも悪影響が出てまいりました。

その一つは生理落果の多発。開花時期に雨が降りますとミツバチなどの訪花昆虫の活動が鈍ります。
訪花昆虫の働きで交配が行われると、果実に種が入り生理落果は軽減します。次郎柿は交配不要ですが
西村早生、早秋、富有はそれぞれ交配が必要です。(西村早生は甘果にするために種が必要です。)
西村早生は開花時期が早かったので問題ないのですが、早秋と富有は深刻です。

もう一つは病気の多発。本来ならば晴れて心地良い気候である時期に雨で湿度が高いと、当然病原菌
の動きが活発になります。例年であればこの時期にほとんど見られないヘタ部の灰カビ病が蔓延し、
れに起因したと思われる生理落果も誘発しています。また、早秋柿に発生しやすい炭疽病もチラホラ
散見され始めたため、罹病した枝の除去を精力的に行っております。梅雨本番を前に病気の発生源を
物理的に減らすことで、これ以上の減産を少しでも食い止めねばなりません!

ただ、6月上旬の梅雨の中休みが思ったより長かったので、臨時防除を適切に行えた結果、今のところ
被害を最小限に抑えることが出来ております。今年の梅雨はメリハリがあると言われており、貴重な晴
れ間を有効に活用できるかできないかで、柿儂人の力量が試されます!